2026-08-17·約9分

副業が続かない理由の1位は「稼げない」|497人調査と、時給の出し方

副業が続かないのは意志の問題だ、と言われがちです。ただ、実際に副業をやめた人・休んでいる人に聞いた調査を見ると、そうではない形が浮かびます。株式会社エムフロが男女497人に行った「副業で心が折れた瞬間ランキング」では、1位が「満足いく収入を得られない」で53.7%。2位以下をすべて足しても1位に届きません。この記事では、その1位の中身を分解して、続けるか変えるかを自分で決めるための材料を並べます。

1. 折れる瞬間は、はっきり1つに偏っている

497人の回答は、次の順位でした。ここまで1位に偏る調査は珍しく、副業が続かない理由はほぼ1点に集約されていると言えます。

  • ✓1位 満足いく収入を得られない:53.7%
  • ✓2位 時間を確保できない:13.7%
  • ✓3位 体力的にきつい:8.7%
  • ✓4位 案件をとれない:6.4%
  • ✓5位 トラブルを経験した:6.0%

2. 1位の「稼げない」の正体

この調査で紹介されていた代表的な声が、内訳をよく表しています。「1件あたり時給換算で数十円だと気づいた。普通のバイトの方が稼げる」というものです。

注目したいのは「気づいた」という言葉です。稼げていなかったのは最初からで、変わったのは本人がそれを知った瞬間だけ。つまり多くの人は、稼げなくて折れたのではなく、稼げていないと知るのが遅れた結果として折れています。

報酬額だけを見ていると、この遅れが起きます。1件3,000円の案件は、3時間かかれば時給1,000円ですが、10時間かかれば時給300円です。同じ「3,000円」でも中身がまったく違います。

3. 本当の時給の出し方

計算そのものは単純です。難しいのは、かかった時間を正直に数えることのほうです。

  • ✓報酬 ÷ かかった時間 = 本当の時給
  • ✓「かかった時間」には、リサーチ・修正対応・やりとりの時間も入れる
  • ✓受注前の提案文を書いた時間も、その案件のために使った時間
  • ✓月末に1回ではなく、案件ごとに毎回出す

4. 時給が低かったときに、選べる道は3つある

計算して低かったとしても、そこで終わりではありません。取れる道は分かれます。どれが正解かは人によって違い、ここで決めるのは本人です。

  • ✓続ける:時給は低いが、実績やスキルが積み上がる段階だと納得している場合
  • ✓単価を上げる:同じ作業のまま条件を交渉する、または単価の高い依頼元に移る
  • ✓時間を削る:テンプレート化・ツール化で、同じ報酬を短い時間で終わらせる
  • ✓やり方を変える:作業の種類そのものを見直す

5. やめた人より、休んでいる人のほうが多い

同じ調査で、副業のその後も聞いています。「やめた」20.9%、「休止している」23.1%、「やり方を変えて継続」27.8%、「そのまま継続」28.2%でした。

休止している人のほうが、やめた人より多いという点が重要です。休止は終わりではなく、まだ戻れる状態を指します。合わせて4割が止まっている一方で、5割以上は形を変えながら残っています。

そして「やり方を変えて継続」が27.8%あることは、変えた人が残っていることを示しています。折れないために必要だったのは、根性ではなく、変えるかどうかを判断する材料だったと読めます。

6. 休止から戻れなくなる分かれ目

休止から戻るときにいちばん重いのは、作業そのものではなく「どこまでやったか」を思い出す作業です。数か月空くと、単価も、やりとりの経緯も、次にやろうとしていたことも記憶から消えています。

その状態から再開しようとすると、実質ゼロから考え直すことになります。多くの人が休止のまま戻らないのは、この最初のひと手間が重すぎるからです。

逆に言えば、記録さえ残っていれば、休止は「続きから始められる中断」に変わります。案件ごとの報酬とかかった時間、その月に何をやったか。この2つが残っていれば、再開時に考え直す必要がありません。

7. 参考資料

この記事の数字は、次の調査に基づいています。

  • ✓株式会社エムフロ「副業で心が折れた瞬間ランキング」男女497人アンケート調査

案件ごとの報酬とかかった時間を記録しておくと、本当の時給がいつでも出せます。休止しても、続きから戻れます。

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